アビー・ムーア
Mind body green誌編集アシスタント
2020年6月28日
暑い季節になると、ホットコーヒーを冷たく、カフェイン入りにする方もいます。低温抽出コーヒーとアイスコーヒーは見た目は同じに見えますが、実際は全く別物です。コーヒーをオーダーする前に、この二つの違いについて知っておくと良いでしょう。
作り方の違いは?
低温抽出コーヒーは濃縮コーヒーです。作り方は、荒く引いたコーヒー粉を水に浸して12時間、一晩置きます。
アイスコーヒーは、コーヒーをドリップして冷まし、氷を入れて出します。
低温抽出コーヒーもアイスコーヒーも、両方氷を入れて楽しむ事が出来ますが、アイスコーヒーはドリップする際に熱する必要があります。低温抽出コーヒーは熱を加える必要がありません。
低温抽出とアイスで味に違いはある?
低温抽出コーヒーは濃縮コーヒーの為、通常のコーヒーやアイスコーヒーに比べると濃厚です。香りを希釈する為に、水やミルクを加えて飲むのが一般的です。
濃く出来上がる事以外に、低温抽出コーヒーはアイスコーヒーに比べて苦みが少なめ。「ドリップコーヒーより、少し甘い香りが出るのが特徴です。酸味については余り違いはありません」と説明するのは登録栄養士のデジレ・ニールセン氏。
栄養価の違いはあるの?
栄養士のノール・ジブデ氏によると、低温抽出コーヒーはドリップコーヒーに比べて酸味が65%少ない為、胃腸に優しいとされています。
しかし、通常のドリップコーヒーには有益な化合物、抗酸化作用と抗炎症作用を有するクロロゲン酸が含まれますが、低温抽出コーヒーには類似する抗酸化作用化合物は見つかっていません。
「ドリップコーヒーに比べて、低温抽出コーヒーを作る時はコーヒー粉が沢山必要で、通常より抽出時間が長くかかります。クリームや植物性ミルクで希釈しないで飲むと、通常のドリップコーヒーより多くのカフェインを摂取することになります」とニールセン氏は解説しています。
通常のドリップコーヒーは心臓病、気分の落ち込み、体脂肪、2型糖尿病のリスクを下げることが証明されています。低温抽出コーヒーの効能については、まだ研究が進んでいません。
どちらが身体にいいの?
酸味で考えれば、胃弱、胃酸逆流の症状のある人は、低温抽出コーヒーが向いているでしょう。
カフェイン摂取量を抑えたければ、アイスコーヒーを飲む方が効果的です。カフェイン摂取量を抑える際、カフェイン離脱症状(頭痛、疲労、眠気、気分変調、集中力低下、風邪症状、便秘、眩暈)に気を配る必要があるでしょう。
どちらの飲み物も、楽しみ方として最も健康的な方法は、クリーム(乳脂肪や牛乳)と砂糖抜きで飲むことです。もし、何かを加えるなら、甘味料無添加のオーツ、アーモンド、マカデミアナッツミルク等の植物性ミルクを少量用いるのが良いでしょう。
(オリジナル記事:Cold Brew vs. Iced Coffee: How They’re Made + Which Is Better? テキスト翻訳:ちよろず)